千葉県市川市で母親を殺害した後、バラバラにしてその遺体の一部を食べるという凄惨な事件が起こりました。
この事件で逮捕されたのが被害者の娘である、新かほり(45)です。
衝撃的な事件と容疑者、新かほりについての全容をまとめてみました。
事件のあらまし
この事件は6月28日午前11時ごろ、千葉県市川市で容疑者の新かほりが知人と交番へ自首しに行き、「母親を絞め殺した」と言ったことから発覚しました。
事件発覚後の状況から現在までの様子です。
浴槽からバラバラ遺体が見つかる
新かほり容疑者の自供により、警察は11時ごろ自宅マンションへ急行します。
捜索を始めて同日11時45分ごろに、浴室からビニール袋が10数個ほど見つかり、その中にバラバラになった遺体が見つかりました。
遺体は頭や大腿部など性別や年齢が分からないほど解体されていました。
遺体の一部である膀胱や食道については見つかっていません。
この遺体は新かほりと同居していた、母親の博子さん(75)であるとみられます。
容疑者が遺体の一部を食べた
博子さんは首を圧迫されており、窒息が死因と見られています。
また家の中からは凶器とみられる包丁数十本が見つかりました。
調べによると新かほりは
「寝ている間に母親の首を絞めて殺した。」
「浴室に連れていき解体した。包丁を使って切断した。」
「遺体の一部は食べた」
と話しているそうです。
犯行の動機は霊媒師になるため
殺人の動機については、
「霊媒師になるため必要だった」
「母親の調子が悪かったが、霊媒師に見てもらったら調子が良くなったから」
「霊媒師になるために修業に行く必要があり、母がいるといけないので殺した」
そうです。
現時点ではまだ調査中ですが、動機の可能性は次の3つのうちのどれかだと思われます。
1. 容疑者の精神的疾患
2. 母親への強い恨み
3. 病気の母親へのほう助的殺人
しかし3.については、母親をバラバラにしていることからその可能性は低いと考えられます。
原因としては1.か2.が考えられるでしょう。
新かほりのプロフィールと生い立ち
新かほりのプロフィールです。
【名前】:新かほり
【読み方】:あたらし かおり
【年齢】:45歳
【住所】:千葉県市川市南行徳3丁目
【職業】:不詳
【容疑】:死体損壊、死体遺棄
新かほりの生い立ち
新かほりの幼少期の頃を調べてみましたが、通っていた学校などは特定できませんでした。
新かほりの家族は、祖母、両親と兄、兄の子供の7人家族だったそうです。
学生時代は大人しく、目立たないタイプだったとのこと。地元の公立小学校、中学を出て、大学は地元の私立大学に通ったそうです。
父親は男前で外資系超一流企業のエリート
父親は男前で有名私立大卒、外資系超大手一流企業で、海外生活も長いエリート。
母親はエキゾチックな美人で専業主婦で、ジムやテニスクラブに通い活発な人だったようです。
また母親は、冷凍食品の試食販売をやっていたそうで、ホームパーティーを開いて友人・知人を集めその場で商品を売ることも行っていたようです。
新かほりの父親も母親も、やり手でバリバリ仕事をするタイプのだったようですね。
父親が外資系超大手一流企業のエリートということですし、母親も販売会などを行って稼いでいたようなので、家は裕福だったと思われます。
新かほりもお嬢様として育ったのではないでしょうか。
新かほりの幼少期を知る住民の声
新かほりを幼少期から知る住民の声は、
「彫りの深い可愛らしい顔立ちで、会えばいつも挨拶する子でした。スポーツは昔から好きで、明るい子でしたけど、中学時代はおとなしかったようです。」
「お母さんはテニスが好きで活動的で、顔を合わせると『ジム行ってくるのよー』というのがあいさつ代わりのような方でした。」
「まだかほりちゃんが小さいころにご家族で近くの公園で遊んでいるのも見かけましたが、家族仲はあまり良くなかったみたいで、ここを引っ越していかれるころは、よく夫婦で言い争いをしていました。
外まで聞こえてくるほどの大声でケンカしていたので、引っ越しの原因は離婚かと思っていたほどです。」
「かほりちゃん自身はお母さんと仲が良さそうだったし、家の前で遊んでる姿を知っているだけに事件は信じられないです」
「かほりちゃんが小さなころから頻繁に夫婦ゲンカをしている家庭でした。基本的に聞こえるのはお母さんの怒鳴り声と、ガチャンガチャンと食器や物を投げるような音が響いていました。」
「かほりちゃんはそんな一家が周囲からどう見られているのか、小学校の頃から冷静に見ている節があって、同級生のんが『お家のなかで遊ぶ?』と誘っても遠慮して入ってこないような子でした。
どこか線引きしているような印象がありました。うちの子とも公園の遊具で一緒に遊んだり、仲良くしていたんですけどね」
との証言がありました。
新かほりの幼少期は抑圧されていた?
幼少期の新かほりと家庭環境についてまとめると、
・家は裕福だが夫婦仲が悪く家庭に問題があった
・母親は活発だが毒親
・新かほりと母親は表面的には仲良くしていたようだ
・新かほりは家庭環境から冷静な面もあった
・中学以降は明るくスポーツ好きで挨拶もしっかりできる人
・高校を卒業したころから競輪選手のような恰好でロードレーサーに傾倒
ということです。
友達の家に遠慮して入ってこなかったというエピソードからも、幼少期の本人は周りに対して引け目や、抑圧的なものを感じていたような気がします。
新かほりは、幼少期に心の中に傷や闇を負っていたのかもしれません。
中学以降はスポーツに打ち込むことで気分を紛らわせていたのかもしれませんね。
とにかく幼少期から新かほりの生い立ちについて見てきましたが、現在の事件につながるような人物像は見えてきませんでした。
新かほりの現在
それでは新かほりの現在について、どんな仕事や生活をしていたのか、事件までにどんな経過があったのかについて見ていきましょう。
新かほりはヨガ講師をしていた
新かほりは地元の大学を卒業した後、都内を中心に大手フィットネスクラブでヨガのインストラクターを務めていました。
上のチラシは、勤務先のジムのイベント用のチラシのようですが、真ん中あたりに「新かほりインストラクター」の字が見えます。
右下画像が新かほりだと思われます。
新かほりの両親もスポーツ好きで、自宅にはジム用のトレーニングマシンが置いてあったそうなので、この職業を選んだのは家庭環境が影響しているのかもしれません。
ヨガの他に南米の音楽とダンスを組み込んだZumba(ズンバ)と呼ばれるフィットネスのインストラクターもしていたそうです。
ダイビングが趣味で沖縄にも良く行っていたそう。
インストラクター歴は20年以上のベテランで、ファンもそれなりにいたとのことです。
生徒の中にはインストラクターが移動すると、自分もインストラクターの後を追ってジムを移動する一部の熱心なファンもついていたそうです。
新かほりは、自分の勤めるジムに母親を連れてきたこともあり、2人の関係は途中までは良かったようです。
新かほりのSNS
新かほりのSNSを調べてみました。
Facebookで検索すると、「新かほり」ではヒットしませんでしたが、「atarashi kahori」で検索すると、それらしきアカウントにヒット。
投稿を遡ってみていくと、報道の画像と同じ顔写真があり、本人のアカウントに違いありません。
インスタグラムとツイッターについては本人のアカウントを特定できませんでした。
SNSの画像を見ていると、小さい頃から目鼻立ちの整った美人と評判で長年インストラクターをやっているだけに、芸能人とまではいきませんが、人目を引くタイプですね。
Zumbaのインストラクターもやっていたので、動きも立ち居振る舞いもそれなりに恰好がよく、ジムの中でも目立っていたのではないでしょうか。
追っかけファンが後を付いていく気持ちが分かるような気がします。
ジムの生徒の声
新かほりのクラスを受講していた生徒の声です。
「新先生はエネルギッシュで人気のあるインストラクターでしたね」
「新先生は当時20人くらいの受講生がいて人気でした」
「ハキハキ喋る彫りが深い美人で、男性からも女性からもとても人気がありました」
男女ともにファンがいて、人気の講師だったことがうかがえます。
写真からも、エネルギッシュな本人の様子が感じられます。この仕事は天職だったのではないでしょうか。
新かほりのプライベート
仕事では順調満風だったようですが、プライベートではどうだったのでしょうか?
自宅は、「千葉県市川市の南行徳3丁目24」の「シティテラス南行徳 テラスA」というマンションに住んでいたことが判明しました。
周りは閑静な住宅街で、平和な街並みです。
新かほりの父親は、1981年に千葉県市川市に土地と建物を購入し、一家はそこで暮らしていました。その後2015年に現在のマンションを購入しています。
登記簿謄本によると、部屋は約65平方メートルで父親が亡くなった後は2019年8月に母親が相続しています。
最初にこのマンションに住んでいたのは両親と祖母でした。
このマンションには当時、新かほりは住んでおらず、少し離れた物件に住んでいたそうです。
ところが父親は退職後に色々な病気にかかり足が動かなくなる難病にかかってしまったとのことで、数年前に亡くなりました。
その頃から新かほりはこのマンションに引っ越して暮らすようになったそうです。
当時このマンションには、母親の博子さんと母方の祖母の他に、新かほりの兄が小さい子供二人を連れて実家に戻ってきており、新かほりはその子供二人の面倒も見ていたとのこと。
祖母も認知症にかかり、母の博子さんは、祖母に対して怒鳴り声を上げていたそうです。
近所の人によると、
「お母さんはお父さんではなく、おばあちゃんに対してしょっちゅう怒鳴り声をあげているようでした。」
とのことです。
その後認知症の祖母は亡くなりましたが、状況から考えると新かほりが兄の2人の子供の面倒と、祖母の面倒を見ていたことが考えられます。
父親が亡くなってその後に祖母も亡くなったそうですが、新かほりは介護や子育てをワンオペで任されて相当なストレスがかかっていたのかもしれません。
プラス毒親である母親の怒鳴り声。
「母親とはたびたび口論になっていた」との近所の声もあり、本人も時々爆発してしまっていたのでしょう。
考えただけでもかなりきつい生活だったことが予想されます。
新かほりの事件直前について
新かほりは仕事ではいきいきとしていましたが、プライベートでは兄の子供の面倒や父親の介護、認知症の祖母の介護と心身ともに疲弊していたことが推測されます。
祖母に次いで母親も認知症に
その後、兄と兄の子供は引っ越していったそうですが、今度は母親の博子さんも認知症にかかってしまいました。
認知症で炊事洗濯ができなくなり、ますます口論が増えていったようです。
新かほりは、知人に「お母さんが子供みたいにワガママになっているの」と話していたそうです。
兄は介護に協力的ではなく、新かほりがすべて背負っていて、本人は悩んでいたと思われます。
介護に疲れ精神的に病んでしまった?
新かほりのSNSを見ていくと、2022年の9月頃まではジムでのインストラクターを精力的にこなしていました。
ところが、2022年9月21日の投稿を最後にインストラクターとしての活動が見られないばかりか、SNSの更新もぱったりと途絶えています。
更新を再開したのが、今年2023年の6月23日で事件の直前です。
その時のFacebookの投稿がこちらです。
がらりと投稿内容が変わり、突然宗教めいた内容になっていました。
6月23日は執拗に5件も同じ投稿を繰り替えしています。
このSNSだけでも何やら狂気を感じますね…。
いったい去年9月から今年の6月の間に何があったのでしょうか。
このころの新かほりについて、ジムの受講生内ではこんな声が聞かれていました。
「確かに感情の波が激しいってことは聞いたんですけど・・・。
やばかったんですよ。本当になんか、言っていることとか。」
「最近、なんか独り言とか多くて、最近ちょっとなんかね、愚痴っぽいような言葉を言っていました。ちょっとネガティブっぽいような感じですよね。」
「ヨガの内容なんだけど、スピリチュアル的なことが多くなってきた。」
介護に疲れて精神的にも病んでしまったのでしょうか。
また情報を調べていくうちに、新かほりがどうやら何かに傾倒していたようだという情報が入ってきました。
新かほりには意中の霊媒師がいた
新かほりには、好意を寄せている霊媒師がいたとのことです。
本人が「霊媒師の所に連れて行ったら良くなった」と言っている様に、介護に相当悩んでいた新かほりが、最後にすがったのが霊媒師だったようです。
新かほりは精神的にも肉体的にも追い詰められていたところへ、この霊媒師と出会い、一筋の光が見えたのかもしれません。
この霊媒師のところには5年ほど前から足を運んでいたとのことで、時々母親の博子さんを連れていったようです。
またNEWSポストセブンの情報によると、新かほりはスピリチュアル団体「K」を主宰する「A」という男性に傾倒していたようです。
Aさんはシンガーソングライターで音楽活動30年、シャーマン歴20年という肩書を持っています。
音楽ライブをメイン活動にしており、ライブは「浄霊・浄化の『浄音(きよね)』」ということで、講演会では環境や飢餓問題などスピリチュアルな内容を中心に語っています。
またワークショップでは「自己の探求」「覚醒」をテーマに開催されていますが、いかなる宗教にも属していないとのこと。
資金集めや勧誘などは一切行っておらず、あくまで自主的な集まりで、男性はかなりカリスマ性のある人物のようです。
新かほりはこの団体に今年の6月から参加し、コミュニティに所属してから1か月と経たないうちに、すでに「トップファン」という認定バッジをもらっていたそうです。
「k」には3万人ほどのFacebookメンバーがいますが、「トップファン」はそのごく一部で新かほりはかなり傾倒していたことが分かります。
このAさんという人物と霊媒師が同一人物なのかは定かではありませんが、新かほりはスピリチュアルに相当入れ込んでいたようですね。
なぜ霊媒師になるのに、殺人を犯さなければいけないのかその動機の判明が待たれます。
ここまでこの母親バラバラ殺人事件と新かほり容疑者について見てきましたが、引き続き容疑者の動向に注目してみたいと思います。